ご祝儀袋のマナー

ご祝儀袋はどんなものを選べばいい?

ご祝儀袋・水引結び切りのイメージ

今ではご祝儀袋はさまざまなデザインのものがあります。シンプルなものから豪華な水引きがついているものなど、自分の好みのもを選びたくなりますよね。ですが、お祝いをする場面によりどんなご祝儀袋を使えばよいかが違ってきます。こちらでは、ご祝儀袋の種類や選び方についてご紹介します。

水引きの結び切り

何度も結婚式の主役になった経験をお持ちの方には言いにくいのですが、世間一般では結婚式は1回だけであるのが望ましいとされています。なのでご祝儀袋は結び直すことのない、一度結んだら二度とは解けないとの意味で結び切りの水引きがついたものを使うのがマナーになります。蝶結びの水切りは何度も結びなおせるので、結婚式ではNGアイテムになるから気をつけなければなりません。出産祝いなど何度でもお祝いされる場合に使うのがマナーです。結婚式場に蝶結びの水切りを持参すると「次に結婚する時にはまた呼んでね」と受け取られてしまうので、かなり失礼な行為です。もし新婦さんがこっそり「じつはすぐに離婚するんだ、他に好きな人ができたの。来年か再来年にはまた挙式するからよろしくね」と耳打ちしてきたとしても、蝶結びの水切りを使うのはやめておいたほうがいいでしょう。ご両親や新郎には内緒にしているかもしれませんし、こっそり胸の奥にしまって表向きはその式を祝福する振りをするのがマナーです。

ご祝儀袋の格と金額

ご祝儀袋の格と包む金額のバランスがおかしいとマナーに反するので、釣り合いの取れたご祝儀袋を用意しましょう。見栄を張って豪華で高価なご祝儀袋を使っても中身が伴わなければアウトです。中に入れる金額の1%位の値段の格のご祝儀袋が適切とされていおり、水引が豪華なほど格が高くなります。包む金額が1万~2万5千円なら金銀の水引をあわじ結びにした通常のものを使い、あまり派手な物は避けたほうがよいでしょう。2万~3万5千円なら水引に少し装飾が加わったタイプになります。それ以上、5万円~ならもっと華やかな装飾の水引のご祝儀袋の出番になります。これは大きな金額向けなので同年代の友人の結婚式ではあまり使わないでしょうが、「家の中を探したらこれしかなかった」とうっかり手にとってしまう危険もあるので注意深く水引を確認する癖をつけておきましょう。「豪華な水引のご祝儀袋しかないから5万円包むか」と出来るのなら構いませんが。

短冊の枚数

ご祝儀袋には表書きの文字が入った短冊が複数枚入っているだけでなく、無地の短冊が数枚セットで入っている商品もあります。これを見て「きっと予備だな、なんて親切設計なんだろう」と感心するのはいいけど本当はそんな理由で同梱されているわけではありません。本来の使い道は表書きの短冊の下に重ねて、二重の喜び、喜びが重なるようにとの気持ちを表現するためにあるのです。予備として活用してもよいですが、予備としてしか使わないようでは物を知らない人だと思われても仕方がありません。プロは表の包み紙も重ねて大袈裟なほど喜びを表現します。でも短冊の枚数は今ではあまり気にする人もいないので、1枚だけでもマナー違反だと後ろ指をさされることもありませんし、本当に予備で無地の短冊を使い切ってしまったのならそれでも問題はないので気にしないでいきましょう。